学校を出よう! 5 NOT DEAD OR NOT ALIVE / 〃 6 VAMPIRE SYNDROME

yomimaru2004-10-07

宮野と茉衣子がすっかり主人公めいてきた今日この頃、いかがお過ごしでしょうかというシリーズ第5段、第6段。当初はバッカーノ!(成田良悟)*3 *4におけるアイザックとミリアのような、胡椒や山葵のような存在の二人だったはずなのに。
佳由季と真琴は完全に喰われている模様。なんというかこの二人、落ち着くべきところに落ち着いてしまいましたね。あとは佳由季の心理の上で春菜の問題を解決するだけ。若菜はぽやぽやしてるから二人がひっついても大丈夫と思うのですがどうか。
介入する。実行。というような、メタな存在〈アスタリスク〉が真表に出てきているこの2冊。読んでいると、豊饒の海シリーズ(三島由起夫)*5 *6 *7 *8と同様、稠密に構成されているはずなのになぜか儚い未完成の匂いが漂ってきます。どうしてでしょう。
この2冊の見どころは、やはり、茉衣子の自覚と宮野の決意。学究の徒たるもの、やはりこうでなくては。個人的にはメタ論は正直どうでも良い感じ。
いつまでもいじいじしている佳由季とああいった物言いでかえって自分の本心を隠す真琴のカップルも悪くはないのですが、宮野と茉衣子の今後がどうなるのか、ちょっと目が離せません。