烙印よ、刃に囁け。SCAR/EDGE

yomimaru2004-11-23

bk1

人類の大半に刻まれた魂の《烙印》によって個人の同定が可能になった社会。エアライフル奨学生ちひろは、子供の頃に両親を失った痛みをはき出すように告げてくれた少年キズナに再会する――
キズナやその義姉は、心配をかけたくないから、巻き込みたくないから、大事なことを言わないタイプだし、義姉や敵方の大ボスは責任の感じ方を間違っているタイプ。彼らが被害者であるちひろの爽やかな姿に触れて、どう生き方を変えていくか、が見どころ。生き残った人が幸せにならなきゃ死んだ人は浮かばれません。
とにもかくにも、義を見てせざるは勇無きなり、ヒロインちひろの漢前っぷりが強く印象に残る作品です。
インターネットで魂理論(個体ID)を発表という話なんですが、個体IDだけだとアレなので、次作では魂の軌跡とかを使って、固有IDのプライバシー問題に《烙印》がアナロジー的に絡んでくるといいな。