朱い、夜の鳥籠。 ―蛇々哩姫

yomimaru2005-04-15

bk1

タタリ姫の因子を集める倉宮家の命により、京都の旧家芹埜家に潜入した凪。そこには、死を覚悟した因子の持ち主陸が――ホラーアクションもの。
因子を持つが故に何者かに狙われる左記子視点で描かれた前作*2は全登場人物が疑わしく、フーダニットの傾向がありましたが、今巻は、直接の悪者はほぼ明確で、閉じられた世界―絶望系(谷川流)*3同様、ホワイダニットとか後期クイーン問題とかが気になる構成になっています。
前作はホラー傾向が強かったのですが、今回はアクション方向に振られているので、次巻は完全にアクションに行ってしまうのかな。悪役側や被害者が主人公というのが本シリーズの特色の一つであるだけに、次巻では誰をメインに据えるのかが楽しみです。