まおうとゆびきり 3 こいのめろでぃ

yomimaru2005-06-26

bk1

美貌の用務員内藤を見ると、硝子の血圧は上昇、動悸に息切れ、眩暈が。これは心理攻撃? スポーツ自慢の八嶋は痩せゆく女になっちゃうし、蛇に恋するかね子にはあてられるしの、まったり学園コメディ完結篇。
このシリーズ、巻を追うごとに小ネタと地の文がしっくりと馴染んできて、第1巻*2のピリリと刺すような尖った味も悪くありませんが、今巻のまろやかなとろけ具合もなかなかです。
苺ましまろ(ばらスィー)*3みなみけ(桜場コハル)*4にも見られるようなずれたテンポが硝子たちの日常に漂っており、作者いうところの「でれでれ暮らす」感がたまりません。
まおが硝子を心理攻撃から守ったときに聞こえた変な声の表現には、ジョン・ケージの図形楽譜を思い出しました。
硝子達の日常だけをひたすら綴っていく短篇集が出たら、アップルパラダイス(竹本泉)*5みたいなあらすじだけ読むとなんてことない話、って雰囲気になるのかも。それなら読みたいな