ある日、爆弾がおちてきて

yomimaru2005-10-06

bk1
著:古橋秀行 画:緋賀ゆかり 電撃文庫*1

フツーの男の子とフシギな女の子の出会いって? 六十年前の時空潮汐爆弾の爆発で、時間が止まったままの少女ミチ子。凍った時間の中、平和記念公園のオブジェとして今日も空を見つめる彼女を見守るじいちゃんとおれは――書き下ろし「むかし、爆弾がおちてきて」を含め、流れる時間の差に翻弄される少年少女の交感を描く七篇の短篇集。
出会いだけであっさり流すその様は、身の歯ごたえや舌ざわり、そしてほのかに感じる脂を楽しむ洗いに似た感触。
「出席番号0番」(→感想)や「恋する死者の夜」(→感想)など、他の六篇は既読でしたが、○○尽くしのコースのようなまとめ読みは快感でした。得意な料理はこっちじゃないんだけど ちょっと遊びでやってみた、みたいな感じではあるのですが、それでも美味い。お薦め。
電撃hp*2掲載の「自動的だよ! ブギーさん」は単行本収録されないのかな? 期待しているんですが。