ミミズクとオリーブ

yomimaru2005-10-22

bk1
著:芦原すなお 画:西山クニ子 創元推理文庫*1

郊外八王子に妻と二人住む作家のぼく。讃岐料理が得意な妻には、どうもものごとを見通す力があるらしい――カマスのすり身と麦味噌に薬味を合わせた「さつま」が美味しそうな、安楽椅子探偵モノ。
この作者の話は、田舎でロックに目覚めた高校生たちがバンドを組んで文化祭でライブを開くまでを描いた青春モノ 青春デンデケデケデケ*2以来。
気立てが良くて気が効いて綺麗な奥さんと、筆が進まないときの逃避も兼ねて奥さんの手下として証拠調べに向かうぼくの夫婦は、設定上は四十代。子供がいないためもあってか年不相応に若いので、雪さんと透矢*3マヨイガに行かないまま齢を重ねたような雰囲気です。
次の巻では、美味しそうな料理の調理シーンがもっと出てくるといいな。