小娘オーバードライブ 1
町内会掲示板のポスター「正義の味方募集」に惹かれた美帆。思わぬ試験の末採用された彼女だが、銀色バニーガール型のパワード・プロテクターに絶句――ソノラマ文庫30周年記念笹本復刊企画第3弾。
美帆と麗華とのぼるの関係に、どこかガラスの仮面(美内すずえ) *2のマヤと亜弓と月影先生が見えるところに、前世紀の匂いをほのかに感じたり。
その行動原理が正直よくわからないブギーポップシリーズ(上遠野耕平) *3の統和機構とは違い、正義の味方も兵器開発企業も悪の秘密結社もマッドサイエンティストも、どこも動く意思が明確な、作者もいうところの〈安易な話〉は、優れた組織で頑張れば成功するリゲイン風味で、ささくれた心を癒やしてくれます。
有川浩の次の長篇の題名は『土の上』だと勝手に予想しているんですが、本巻の新作短篇「怪獣の種」は、もしかしたら設定がかぶったりして？
次巻もひとつ、新しい短篇つきでお願いします。
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