魔法薬売りのマレア 千日カゲロウ

yomimaru2006-05-12

魔法薬売りのマレア 千日カゲロウ (角川スニーカー文庫)

怪異を祓う魔法薬作りのマレアは兄ミソギに道ならぬ恋情を抱いているが、相手にされないどころかいつもドツキ漫才展開であしらわれ――ミステリアス・ロード・ファンタジー
といっても、マレアとミソギの《禁断の愛》展開ではなくて、二人の間は完全にギャグ展開で、どんどんと先鋭化していくマレアの心情が愉快。ストーリーの基本線となっている旅の目的の暗さと良いコントラストで、コメディ展開とシリアス展開がいい感じ。
毎話の展開には妖怪人間ベム*2 *3的な異形の者に対する迫害の悲惨さあり。もっとも、彼らを追うライバルが典型的な小悪党で 体を張ったギャグで笑いを拾っていることが、実はシリアスなミソギとマレアの境遇の救いになっています。
それにしても、著者名が「千日カゲロウ」っぽい表紙のレイアウトのせいで、読み逃してました。

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