レジンキャストミルク 4

yomimaru2006-06-10

bk1

硝子を失った晶、君子を失った密、姫を失った殊子。掌の平の上で彼らを踊らせる【無限回廊】に――密がかつて《人形》だったときを描くシリーズ第4弾。
ダーク展開とほのぼの展開のギャップが嬉しいこのシリーズですが、今巻は前者メイン。既巻なら、密の過去を描くシーンはほのぼの中心になっても良さそうなものですが、クライマックスの巻だけにシリアスな雰囲気で話が進み、ほのぼの展開は、専ら暗黒女医 佐伯エナが支えています。
人形に対する偏愛を見ると、吸血姫美夕 操の宴*2とか少女コレクション序説(澁澤龍彦) *3を思い出すんですが、恭一はまだまだ極めていない感じ。結局は、そこが負けた理由なのかも、なんて思いました。
巻頭口絵のプリン王国物語も快調です。

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