麿の酩酊事件簿 花に舞

yomimaru2006-07-20

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名門 勧修寺家の《婚姻家訓》に適う花嫁募集中の文麿は、文字通りの独身貴族。これと思った女性の悩みを酔えば酔うほど冴える推理で解決するのだが――見合い厳禁、手助け無用、独力発掘の嫁取り酩酊ミステリー。
Kiss*2掲載の麿の酩酊事件簿(高田紫欄望月玲子) *3のノベライズ、とのことですが、31歳でベンチャー企業の経営から実質的に手を引き、単なるオーナーとして悠悠自適の生活、という設定が、雑誌の読者層の一つの理想(?)ともあいまって、彼我の境遇の差に、何とも泣けてきます。
酔うと人が変わる文麿の、三種のペルソナのギャップが愉快各話のラストは男はつらいよ(渥美清) *4パターンで、彼の思いにマドンナたちが露ほども気付かないところが痛快。
毎話ごとに新しいヒロインに会い、彼女たちに感謝されつつ誰とも結ばれない、というのは、ある種のハーレムエンドといえなくもない?

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