ジャストボイルド・オ'クロック

yomimaru2006-09-09

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裏切者として組織を追われた探偵ジュードと相棒家電アルは、かつての組織の後輩から死んだはずのゴービー博士の捜索の依頼を受けるが――生でも半熟でも固茹でもない、自分なりの丁度良さのジャストボイルドSF探偵アクション。
しょぼくれた探偵の以前の職業は刑事かヤクザというのが定番ですが、本作では「正義の味方」が前職。電気製品との意思疎通をこなすことで平和が保たれる未来世界の人間と家電の距離感に、銀河郵便シリーズ(大原まり子) *2のイルとクラムジーの間柄を思い出しました。
悪魔のミカタシリーズ(うえお久光) *3 *4もそうですが、自分に対して自分だけが認める名誉を大事にする主人公の生き方が爽やかで、読んでいても気持ちいい。
シナリオのト書き風のテンポの良い地の文が、他のシリーズとはちょっと違ったアクションちっくな雰囲気を盛り上げています。

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