暗闇にヤギを探して

yomimaru2006-09-23

bk1
著:穂史賀雅也 画:シコルスキー MF文庫J*1

ノートを食べるヤギ幽霊と文通しつつ、同好会の幽霊部長を務める合人は、生徒会長 千歳の元へ申請書類の提出期限延長の交渉に向かうが――流される男の子のひと夏の不思議体験。第2回MF文庫Jライトノベル新人賞優秀賞受賞作。
嗜書症ヒロインが登場する文学少女シリーズ(野村美月) *2と同種の趣向。好意丸見えの遠子先輩もいいですが、伝言メモだけで進む主人公と嗜書症のヤギとの距離感も好み。
おさんどん少年には目がないんですが、本作の主人公 合人も それなりに家事ができるようで、なかなかいいです。プレーンオムレツのこの隠し味、今度挑戦してみよう。
合人の姉 楓の「料理は愛情をうまく『移行』させることが必要」論は、狐野扶実子の“魔法の手”*3の「素材にストレスをかけない」論同様、愛情を重視しているように見せかけて実は料理は技術、と主張している点で納得。

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