神曲奏界ポリフォニカ プレイヤー・ブラック

yomimaru2006-12-15

bk1
著:大迫純一 画:BUNBUN GA文庫*1

降って湧いた長期休暇に、精霊課の刑事マティアとマナガの二人は、スキーに出掛けようと予約もないまま雪山に向かい、大学生五人が集う山荘に紛れ込ませてもらうが――善人が犯した罪と赦しのサスペンス。
倒叙モノの第1作*2が印象強いポリ黒、舞台装置は《雪山の山荘》とくれば心が騒ぐ。出られない五人(蒼井上鷹) *3方向に進むのか、それともやっぱり本格ミステリちっくに進むのか、と期待が高まる展開。
精霊の集合による爆発で誰もが犯人になりうる中、疑心暗鬼に駆られる五人の姿、そして、彼らが最終的にとる解決への止揚と、個人的に予想していた展開とは違った方向に話は進みましたが、膿をさらけ出した面々の爽快感が素敵。
ハードボイルドな巨漢精霊マナガの渋い人生訓が光ります。しっかりした男がいると話が締まる感じ。お薦め。

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