スロウハイツの神様
熱狂的ファンの殺し合い自殺ゲームから十年、「天使」からの手紙で復活を遂げた小説家 コーキは、売れっ子脚本家 環が大家のスロウハイツで《トキワ荘》的共同生活を続けるが――みんなの家を巡るミステリー。
芽が出なくとも酒に溺れないところ、青臭い芸術論をたたかわせないところが貧乏臭くなくて良いです。そもそも冒頭からして、そういう逃げの姿勢のある相手と別れたところから始まるし。住人達の目指すところが、ゲージツではなくて、受け手を喜ばせる処がスタート地点の業界だからでしょうか。
共同生活を乱す美少女 莉々亜の登場で、閉じられた空間でのサイコサスペンス系かと思っていたんですが、結末は驚きの家族計画*3＋キャンディキャンディ(名木田恵子) *4系。あそこにもここにも、の、凄い伏線です。
劇中劇のコメディ『素敵な二人』をもう少し長いバージョンで読んでみたい。
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