枕草子REMIX

yomimaru2007-02-26

bk1

春はあけぼのだけじゃない。男、友達、恋、ブス、おしゃれ、老いなどなど、ゴシップにあふれたエッセイ集枕草子」を、作者清少納言との《対談》を交じえて語るエッセイ集
勝ち組紫式部と負け組清少納言の女同士のけなしあいは古文の授業で教えられていましたが、その清少納言がぐっと身近に感じられる本書。たとえば、マリア様がみてる(今野緒雪) *2の美奈子が出している新聞の内容とか、クララ白書(氷室冴子) *3 *4でのマッキーの美意識とか、頭が良くてちょっと意地悪で、しかもそれを自分でしっかり意識している女の子の姿が浮かんできます。
「○○は××」的決め付けの現代語訳もさることながら、現代でいえばこれは「○○は××」に相当する、という作者の指摘も納得の鋭さ。当時の儀礼的無関心は筋金入りです。
こういう風に解説付きで読むと、たとえば丸かじりシリーズ(東海林さだお) *5の話題を食以外に切り替えた感じ、とも言えます。お薦め。

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