桃仙娘々伝

yomimaru2007-03-31

bk1
著:藤原美里 画:玖珂つかさ 集英社コバルト文庫*1

薬師 中秋に弟子入りした女童 桃華は、食えや歌えの大騒ぎをやらかす毎日だが、彼が美女 霞月と親しくしていると聞いて――2006年ノベル大賞受賞作の中華神話ファンタジー
一人暮らしの中秋は、当然のようにおさんどん美青年(21)。数を作るのに適した点心が得意なだけに、美味しく食べてくれる大食いの桃華との相性は抜群です。
キャラ配置は、実は僕僕先生(仁木英之) *2と同じなんですが、作家の性別の差によるものか、想定される読者層の差によるものか、この二作では、男→女と女→男の奉仕の割合が大きく違うように思います。
本作は、いわば家族作りストーリーなので、二人の互恵関係が同程度であることが重要。桃華が多くのものを明示的に中秋から貰っていることで、一方に都合の良い関係に留まらないところが良いですね。
次巻では、料理のレパートリーが増えることに期待。

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