悲しき人形使い

yomimaru2007-04-02

bk1
著:梶尾真治 画:塩田雅紀 光文社*1

社会生活不適合な天才発明家 風天と、その世話をするフリーター 祐介は、夜中でも実験ができる格安の一軒家に移り住むが、その町は暴力団同士の抗争で荒れ果てて――全然悲しくない二人羽織スラップスティック
脳波を受信して外骨殻を動かし、最終的にはホーキング博士にも自分の足で動いてもらおう、という壮大な介護支援機器の開発に取り組む二人は、高校時代の友人のチンピラ ヒロ、借金で首が回らないメーキャッパー こゆみとともに、暴力団の抗争の中を右往左往。
駄目な人間たちが集合して一つのことをやりとげるフル・モンティ*2展開を期待していたんですが、マッドサイエンティストと都合の良い実験台が世界を守る渚のロブスター少女(あきさかあさひ) *3的な展開でした。
ネーミングがダサいガジェットの説明を風天がしようとすると、誰もが「難しいことはわからん」と話を拒絶してしまうんですが、こういうことで、SF的臭みが随分抑えられるんだな、と感じました。

><