大人ドロップ
一日一個ずつ貯め込んだドロップをレアカードと交換してしまった保育園時代の僕は、それが大人になるためのドロップだったと知らされて――大人じゃなかったあの夏の、僕とハジメと入江さんの青春物語。
女の子に何を話していいのかわからないのに、女の子が興味を持ちそうにない蘊蓄だけは豊かなハジメの姿は、となりの801ちゃん(小島アジコ) *2 *3に出会えずに一般人にオタ知識を披露してしまうチベ君、という感じ。
それで思い出したのが、オタキング岡田斗司夫のプチクリ日記*4が、いつのまにかレコーディング・ダイエットのススメに変貌していて、コメント欄に一般女子らしき書き込みがちらほらあること。
本書の話もそうですが、自分が持つものをそのまま相手に出すのではなく、相手が求めるものを与えようと思えることが、大人になる、ということなのかもしれません。
コミュニケーション不全の状況に陥るヒロイン入江さんよりも、さばさば脇役系女子のハルの方がツボだったんですが、こういう結末になるとは。伏線を深読みし過ぎていただけで、超好みの展開でした。
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