マリア様がみてる フレーム オブ マインド

立浪繭には気をつけろ、皆がそう言っている、そんな言葉に私は、ついつい痛恨の一撃の台詞を告げてしまい――姉妹秩序の破壊者譚「三つ葉のクローバー」を含む10篇のフォトストーリー。
上級生と下級生が姉妹の契を結ぶスール制度ですが、「三つ葉の〜」を読むと、一旦結んだ姉妹の契を初めて(?)妹から破棄した事件を描く黄薔薇革命*2の前後で、関係性や意識に大きな変化があったことが感じられます。周囲の理解もあっての見合い結婚的な革命前から、好きという感情が最重要で離婚情報の恋愛結婚に変化した革命後。
「黄色い糸」ではめぼしい相手はどんどん誰かとひっついてしまうから急げ、などという《結婚》を焦る意識が垣間見え、「フレーム オブ マインド III」では姉妹になるのがすべてではないと《独身》でも結構楽しいとの主張があり。何だか現代の男女関係の縮図めいています。名カメラマン蔦子のイメージって、眼鏡をかけた酒井順子*3だったり。
キレイゴトだけじゃない私立リリアン女学園、立浪繭メインで、《恋愛》のドロドロした部分をもっと読んでみたい。

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