悪魔のミカタ666 (2) スコルピオン・テイル

コウが女の子と情を交わせば、日奈を復活させることができると知った小鳥遊、綾、イハナの三人は、コウの願いを叶えるため、事情を知らないコウに果敢に本気のアプローチを開始するが――ちょっとやそっとの恋じゃない本気のスコルピオン篇第2弾。
前巻*2に引き続き、オトコノコの劣情に呵まれるコウ。まぶらほ(築地俊彦) *3では、主人公 和樹が淡白であるが故に等距離外交ができて、寸止めハーレム構造が成立していますが、そのハーレムの主人公を無理矢理性欲ムラムラにしてしかも寸止めにしたら、どれだけ苦しいか。ギラギラした初心な童貞っぽさは今巻でも健在で、読んでいるこちらも鼻息が荒くなる気分。
こんな風にギラギラムラムラの描写が炸裂しているのに、読後感はすっきり爽やか。自分のアプローチが成功しても失敗しても、ある意味で嬉しくある意味で悲しい、ダブルバインドの状況に置かれたヒロインたち。ある意味で ぼくのメジャースプーン(辻村深月) *4的な息詰まる条件下で、彼女たちが自ら何かを選び取る姿に弥栄。
次巻でスコルピオン篇は完結とのこと。お薦め。

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