みずたまぱにっく。(2)

由緒正しき女子校の煌めく4名の寮生の世話をすることになった特待生ましろは、その一人 忍のコスプレ暴走に巻き込まれて五月祭で生徒会の手伝いを――女装男装コメディ。
前巻*2で4人と衝撃の出逢いを経たましろですが、単に面倒臭いのが嫌いなせいもあって、動じないで堂々とした大物ぶりを見せてます。もちろん、入浴シーンを思い出して赤くなったりのサービスはあり。
話を進めるトリックスター的な元気っ子 忍が今回の中心人物かと思いきや、眼鏡をかけてないくせに眼鏡っ子的な振舞いを見せるエアーメガネ装着の千尋が今回のメイン。今巻で千尋の秘密が明かされたことを見ると、残り3人、少なくともあと三冊は続きそうで嬉しい。
一文一文を細かく読むと、三人称小説でましろの心象が詳細に克明に描かれる自由間接話法なのか、それとも一人称小説に三人称的説明が入っているのか。二つの視点の比率がかなりましろ寄りになっているのが特徴。でも、そういう文法的なことは気にせずにさらっと馴染んで読むことができる不思議な文体。
これが本作の不思議設定とうまくマッチしてます。続篇が楽しみ。

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