このライトノベルがすごい! 2008

著:『このライトノベルがすごい!』編集部 画:ヤスダスズヒト 宝島社*1

編集部が依頼したと、投票者や一般人から選んだで、票の重みが違うライトノベルランキングも、今回が4回目。
今回は 46人(持ち点1位10点〜5位6点)、 656人(〃1位5点〜5位1点)、 102人(〃1位5点〜5位1点)と、投票者の数が前回の321人から倍増しています。
個人的には、本命『灼眼のシャナ』(高橋弥七郎)、対抗『ゼロの使い魔』(ヤマグチノボル)、大穴『文学少女』(野村美月)だったんですが、1位『フルメタル・パニック!』(賀東招二)との結果には、驚愕でした。

作家別集計

作品シリーズ単位で得点を集計する『このラノ』の結果。これまでも、傾斜配点を利用して種々の分析(→2005年版2006年版2007年版)を試みてきましたが、今年はひとまず、作家別の票数ランキング上位10人(+1人)を作ってみました。

順位票数作 家備 考
1165谷川流
2149時雨沢恵一 学園キノリリアとトレイズ
3138野村美月
4128賀東招二 !
599竹宮ゆゆこ !
694支倉凍砂
792西尾維新 刀語♠ 人間(戯言外伝)♠
885高橋弥七郎
976ヤマグチノボル ゼロの使い魔
1073紅玉いづき
1073井上堅二
得点ランキング60位の作品の票数のみから作成したものなので、あくまで近似値であることにご注意ください。が選んだ上位5作、が選んだ上位5作、が選んだ上位5作の題名は、で書いてあります。また、♠は、くまざわ書店・コミックとらのあなでの売上げ上位作です。
この結果を見ると、作家別票数上位10人(+1人)には、各層の投票者の選択がバランスよく配合されてことがわかります。

キバヤシの断言

確かに1位になってもおかしくはないんだけど、今この時期に『フルメタ』が来たのはなぜ? ウェブ日記を見ても、同じ感想が目につきます。
でも実は私も、今年は『フルメタ』を最初から全巻読み返していたんです。その切っ掛けは――
らき☆すた 6 限定版 [DVD]
コミケに出掛けたかがみが「ガウルンが宗介を…」本に赤面する姿。
これが切っ掛けだったのでした。
話題沸騰になったアニメ『らき☆すた』のツンデレ系人気キャラ 柊かがみは、自他ともに認めるラノベ好き。そんな彼女は『フルメタ』の大ファンでもあるのです。
柴崎コウの一押しで『世界の中心で、愛をさけぶ』(片山恭一)がベストセラーになったように、彼女を「かがみさま〜」と崇め奉る 命知らずのかがみ好きが『フルメタ』に投票したとしても何の疑問もありません。
ラノベ感想界を怪物が徘徊している。かがみ親衛隊という怪物が。
今回も、従来通りこのラノ値や独立成分分析などの手法を使って分析をしながら、かがみ親衛隊128人の活動の痕跡を辿っていきたいと思っています。
次回にご期待ください。
このラノ2008分析 (1)変わりゆくこのラノ (2)柊カガミの陰謀

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