ソウルメイトでいこう!

著:小川いら 画:ひだかなみ B's-LOG文庫*1

百発百中の失せ物探し占いで糊口をしのぐ赤貧美大生 鞠子の前に現われた金持ち美形坊っちゃま高校生の令は、自分の将来を占ってくれと依頼するが――失せ物憑き物処構わず、2歳差カップルのほんのりラブコメディ。
坂出の奥地の祖母の家で出てくるジューシーな地鶏塩胡椒炙り焼きのシーンでは、香川とくればスパイスのきいた骨付鳥一鶴だよな、なんてことを思い出しました。この地方では一般的な調理法なのかしら。
令の家は超ハイソな金持ちの家、という設定なんですが、その描写が、『ろまんす五段活用』(藤田和子) *2 *3にも共通する「昭和の貧乏人が想像する金持ち」のようで、戯画化されているところが面白い。仔牛のフィレとフォアグラのレタス巻き、金目鯛のソテー、鱧しゃぶ、鴨ロースと海老芋の朴葉焼が好物の高校生! ちなみに私の知人の金持ちは、高校生の頃は、永谷園のお茶漬が大好物でした。
やたらとあれこれ種類も量も食べるヒロインなので、次巻でもどこかの名所巡りで名物食べ歩き行脚に期待。

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