悪魔のミカタ666 (5) モンストラムレッド

イハナと同棲しつつも添い寝までの清い交際を始めたコウは、サクラとのけじめをつけようとするが、当のイハナがサクラとも付き合い続けよと願い――みこし祭で巫女(みこ)しまくり、めがね祭で目が()まくりの、堕ちた偶像ハードボイルド。
実の双子のイハナとサクラの間で戸惑うコウ、二重人格の綾と日奈の間で戸惑う小鳥遊、と、『魔女を忘れてる』(小林めぐみ) *2で菜穂・佐穂と付き合う朗人 同様、今巻のキャラ配置の基本コンセプトは、双子の恋人を持つ苦しみのようです。
コウにせよ小鳥遊にせよ、いままでクールにきめていたはずなのに、突然オトコの欲望に目覚めてしまったり、相手を間違えて告白してしまったりと、何とも格好悪いことこの上なし。ダンディを気取っていても、痩せ我慢が見え見えで、《きれいな何かが壊れて》身近なキャラになったことで、好感度が急上昇。
鍵となる人物 ノットBについて考えてみれば、コウの後輩 洋平を上書きして作られたという意味でも、コウのコピー人格であるという意味でも、やはり《双子》。今のところの登場人物を見てみると、ノットBに翻弄されそうなのは、サクラに暗い情熱を抱くメイド レイなんですが、果たしてどうなるのか。
外界と眼球との間を遮断して目の働きを失わせるのか、でもサクラには影響が及ばないメガネ祭の謎も含めて、次巻が待ち遠しい。

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