CP 〜しんどうくんの憂鬱〜

人に遭っては人を斬ると思われ
著:小野みずほ 画:眠民 小学館ルルル文庫*1

目ツキの悪さが災いして転校を重ねる真斗は、心機一転を図る初登校日の朝、他校生徒と美形男子の喧嘩を美形女子が警察に通報し、喧嘩の首謀者と勘違いされて――人は見た目で他人を見るトラブルコメディ、第1回小学館ライトノベル大賞ルルル文庫部門佳作受賞作。
ハーフ王子様系で超自己中の新堂聖也、姫君系の黒髪美人で目的のために手段を選ばぬ内面の森東春日、人斬り侍系の外見に穏やかな学園生活を望む進藤真斗と、外面と内面の落差が大きい「しんどう」姓の三人ですが、真斗だけがそのギャップに悩んでいるところが良いコントラストになってます。
春日は情報戦に強い智将系のヒロインで、意図的に外面を使い分けるところが超好み。正体も分かっていて演技だと分かっているのに、なぜ情に絆されてしまうのか。真斗の前で素の状態に戻るタイミングが絶妙で、色恋に発展する気配のカケラもないところが素敵です。
次巻では、さらなる知略を発揮して男どもを指揮する展開を希望。

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