木曜日、彼女は妖怪と浮気する。

尻子玉を落とす妖怪はバナナプリンサンデーが好き
著:オイカワショータロー 画:西島大介 MF文庫*1

結婚五年目、薫子の浮気現場に居合わせた謙一は、毎週木曜の浮気相手だいすけを紹介され――離婚はしないが浮気もやめない彼女の真意は物語。
面倒なことをやり過ごし、面倒なことから逃げ、例年通りがモットーの謙一、その板についた地方公務員ぶり、小人物ぶりが何ともリアルで身につまされます。
謙一の方もやることはやっていて、割れ鍋に綴じ蓋状態というか、同病相憐れむというか。
ちょっと考え方を変えただけで貰える甘いご褒美はかけらもありません。TVドラマや映画なら、ここで偶然が必然に生まれかわる電撃が走るはずなのに、という場面で、ことごとく梯子を外され続けると、段々これが快感に。

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