GOSICK IV ―ゴシック・愚者を代弁せよ―

yomimaru2005-01-12

bk1

学園を離れることができないヴィクトリカ安楽椅子探偵モノ第4段。鈍感一弥がアブリルに怪談モーションをかけられ、逃げ出した先のヴィクトリカには退屈だと罵られ――が定型だった本シリーズも、本巻で大きく動き出しました。
今までは冒頭(と巻末)にしか登場していなかったアブリルが本作では全編で活躍。ついにはヴィクトリカに挑戦状を叩きつけ、鈍感な一弥を巡る三角関係に変化が。学園やヴィクトリカをめぐる謎も明らかになりつつあります。
灼眼のシャナ(高橋 弥七郎)*2 *3の吉田さんのようになかなか踏み出せないところから開き直るまでイライラしながら見守るのも楽しいのですが、陽気にからかいつつ前向きにアタックというアブリルの元気な様子にも好感が持てます。
現実世界だと、ヴィクトリカのようなツン(デレ)系の女の子は、陽気な押せ押せ系の女の子に負けてしまうことが多いような気がしますが、本作のアブリルの恋は報われそうにないのでちょっと可哀想。
次巻、短篇集ならばアブリルと一弥のエピソードになるとのこと。強く短篇集を希望。